核家族はどこへ行く

核家族はどこへ行く

★アメリカでは
May15,2001のニューヨークタイムスの記事によると、米国で、初めて核家族
の全世帯に占める比率が25%を切ったとある。データは2000年の国勢調査の結果に
基づいている。
核家族(結婚している世帯で18歳以下の子供を持っている世帯)は、1960年には
45%であった。また、1990年には全世帯の中で25.6%あったが、2000年に
は23.5%に低下をした。この半世紀の間に、アメリカにおいても家族の仕組みは大き
く変化をしていることがわかる。
こういった傾向は、多くの男女の晩婚化と子供を産むのを遅らせていること、子供が巣
立った後の夫婦の寿命が伸びていること、そして独身親(シングルマザー、シングルファ
ーザー)家族が結婚するカップルと比べて急速に増えてきていることが大きいと指摘され
ている。
実際、典型的なシングルマザーの世帯は結婚世帯に比べて経済的には恵まれないもの
の、1990年代の10年間には結婚した世帯家族と比べて約5倍もの伸長率を示してい
る。
人口統計学者の驚愕は、正式に結婚していないカップルが1990年代初頭の320万人
から550万人まで増加しており、しかも子供までいる「世帯」まであることにある。
保守的な考えを持った多くの人たちは、シングル親の増加を根深い社会問題のトラブル
指数と指摘し始めている。また専門家から見ると、核家族世帯が低減化してきている根本
の原因は、離婚の日常化と結婚に拘束されないシングル親の増加傾向によるという。特筆
すべきは、全世帯の26%が独身世帯で核家族の23.5%を抜いているという点だ。核
家族の総数は1990年代の10年間に6%の増加をしたが、シングルマザーの家庭は全
世帯の7%をも占めることになり、1990年代の10年間に25%も増加している。1
990年と1998年の比較で云うと、男性の女性に対する比率は女性100に対し、9
5.1から96.3に若干増えている。また、女性の平均寿命は1990年の78.8歳
から79.5歳に伸びている。男性は、1990年の71.8歳から73.8歳に伸びて
いる。

★日本では
65歳以上の高齢者を中心にした「高齢者世帯」が2000年6月時点で626万世帯
と、初めて600万世帯を超えたことが17日、厚生労働省の国民生活基礎調査でわかっ
た。この25年間で6倍近くに増え、高齢者のいる世帯は3分の1を超えた。
一方、18歳未満の子どもがいる世帯(要するに核家族)は25年間でほぼ半減(28.
7%)で、急速に進む少子高齢化の実態が明らかになった。アメリカが40年で半分にな
っているのと比べると猛烈なスピードである。土地資本主義と資本効率優先のもとに高度
経済成長以降に確たる策を無しに国家の崩壊過程をひた走りに走る側面が見てとれる。
若者は、家族を捨て親を敬わず、目的意識も上昇志向もなしにただ流されていく、そんな
積み重ねが今日の、あらゆる社会、経済、教育、財政、、、、の問題を引き起こしてい
る。
世帯調査は2000年6月に実施、全国4万8600世帯から回答を得た。所得につい
ては2000年7月、その中の8000世帯から回答を得て推計した。全国の世帯総数は
4554万5000世帯で、平均世帯人員は2.76人だった。
65歳以上の高齢者のみと、これに18歳未満の未婚の子どもが同居している場合を合
わせた「高齢者世帯」は前年より47万世帯増え、全体の13.7%にあたる。75年と
比べると全世帯が1.39倍に増えたのに対し、高齢者世帯は5.75倍とその急増ぶり
が目立つ。
子どものいる世帯は過去最低の28.7%で、前年に続き3割を下回った。高齢者がい
る世帯は34.4%で3分の1を超えた。97年に逆転して以来、この差は開き続けてい
る。夫婦のみの世帯は20.7%と80年に比べ8%近く増えたのに対し、夫婦と未婚の
子のみの世帯は32.8%と、10%以上減少している。
世帯主の年齢別に1人あたりの可処分所得を比べると、65歳以上は183万4000
円で、30~39歳(154万8000円)、40~49歳(165万5000円)より
多い。高齢者世帯の過半数が、生活に「ゆとりがある」「普通」と回答した。65歳以上
の夫婦で、夫婦とも公的年金・恩給を受給している割合は90%以上だった。
これとは反対に子どもがいる世帯は「大変苦しい」「やや苦しい」が合わせて56.
1%と半数を超えた。調査を始めた89年の39.9%からこの割合は上昇傾向にある。

同じ少子高齢化と独身世帯の増加傾向の中で、片や景気よし、片や長期デフレと明暗を分
けた形であるが、いまこそ、有効な住宅土地政策を布き、核家族には一家で2台は車のお
ける土地を確保する、そのことによって、産業経済の成長力を高める乗数効果を目指すく
らいの大がかりなことを考えないと、小手先の経済論や、不良債権の早期償却論程度のも
のでは何にもならない。なると思えば、それは幻想に過ぎないと考えるからである。今後
の10年間の日本経済は、たぶん相当に、疲弊をするというのがさめた見方で正しいと考
えられる。その間に構造改革も進み、土地問題もほぼ解決し、新しい日本経済が始まって
いるということになるであろう。

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