構造改革で社会保険庁はどうする

構造改革で社会保険庁はどうする

★  国民年金の保険料未納者が265万人に
 2001年5月12日に発表された社会保険庁の「99年国民年金被保険者実態調査」
によると、自営業者や学生が加入する国民年金の保険料未納者が、99年3月末時点で2
65万人に上っている。96年実施の前回調査に比べ92万人増え、3人に1人といわれ
てきた国民年金の「空洞化」がさらに進行していることが明らかになった。調査結果を重
く見た厚生労働省は未納者に制度への理解を求めるための対策に乗り出すことにしたそう
だ。いつものパターンだ。具体的にどうしたという話は半月経っても聞こえてこない。
 調査対象者は自営業者等のほかパートタイマーも含む1,652万人で、加入者全体か
ら住所不明者は除いている。対象者は96年調査より86万人増えた。未納者は99年3
月から過去2年間、保険料を1度も納付していない人と定義している。
 調査で判明した未納者265万人と、未加入者99万人、免除者400万人を加えると
計764万人。こうした保険料を負担していない人が、国民年金の全対象者2110万人
に占める割合を「空洞化率」とすれば、36.2%となる。96年調査時は32.4%だ
った。何かこの数値を見ていると、NHKの視聴料とパターンが似ている。景気が悪いか
らといえばそれまでだが、本来、徴収と給付を伴う事業としては破綻をしているのである
から、会社更生法の適用を行って(この場合民間ではないのでできないが)、再建をする
などの策をとるなら意味があろうが、厚生労働省の無責任な体制が問題を年々、悪化させ
てきている。
★ 未納者増加と未納の理由
 未納者増加の理由について社会保険庁は、
(1)未届けの人に年金手帳を送って加入者を増やしたため(そのようなやり方はまさに
社会主義的方式で、自由主義国家にはそぐわない)未加入者は減ったが、保険料納付には
結びつかなかったことが大きい、
(2)リストラなど近年の不況の影響があるとしている。
 未加入者は96年調査時の158万人から、今回調査時点では99万人に減っている
が、その結果、収入が上がったかというと、上がってはいない。つまりは、お役人の自己
満足だけで、ペーパー上の加入者を増やし、多くの経費を使い、国税を食い散らかし続け
ているに等しい。
 未納の理由は「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」が62.4%と最も多く、未
納者のうち52.1%が民間の生命保険、12.7%が個人年金に加入しており、両方に
加入している人も11%いる。同庁は年金の空洞化は負担能力よりも、加入者の意識の問
題としている。だとすれば、意識のずれた商品を売らなければよいと思うが、そこが利権
やらなにやらが絡んでやめられないのだろう。国民年金制度は徴収業務の手間+給付VS
収入で、すでに採算がとれていないのであるから廃止すべきである。自己責任の原則で今
後の国家運営を考えたとき、国民皆保険という考え方は既に古い化石的社会主義国家的発
想に属するといってよい。
 「国民年金をあてにしていない」人は全体では12.2%だそうだが、25~29歳、
30~34歳ではそれぞれ17%台に上るとのこと。また大都市に住む20~29歳では
30.4%が保険料を納めていないということだ。だから若者が悪いのではない。そのよ
うなシステムを維持しようとする厚生労働省が悪いのである。
 構造改革を進めるということは、理屈に合わない古いシステムを壊し新しいものを創る
ということだ。社会保険事務所ののんびり仕事を日頃見るにつけ、個人的には厚生年金
も、国民年金も余計なことをしてくれるなという気持ちの方が強い。つまり、社会保険庁
解体である。個人であるいは会社単位で民間の保険会社の保険に入った方がより合理的な
のである。この国では、国の事業が民業を圧迫しているといわれ続けて久しいが、社会主
義国家の発想を根本から官僚の頭の中から取り除くことができないかぎり、いつまで経っ
ても経済不合理性は取り除けない。行政改革もできない。とにかく一つでも二つでも役所
を解体するくらいのエネルギーがないと、この国の再生はまことに危うい。そろそろ、国
会議員の歳費・人員のカットを隗より始めよと言いたい。

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