若者よ、景気に踊らされることなかれ

若者よ、景気に踊らされることなかれ

 総務庁の1999年全国消費実態調査によると、世帯主が30歳代の世帯で、1世帯当
たりの負債が貯蓄を上回っていることがわかった。30歳代で負債超過となったのは19
59年の調査開始以来初めてで、負債内訳の殆どを占めるのが住宅ローンとか。
 調査によると、1世帯当たりの貯蓄額は前回調査(1994年)に比べて8.9%増の
1,485万円で、負債額は16.6%増の567万円。差し引き純資産で918万円と
いうことだ。単純に3,200万世帯と掛け合わせると、国民金融資産は300兆円とい
うことで、ひと頃話題となった国民金融資産1,200兆円に遙かに及ばない。
 世帯主の年齢層別にみると、貯蓄額は年齢が高くなるほど多く、70歳以上が2,26
8万円で最多となり、30歳未満が372万円で最小だった。一方、負債額は40歳代が
最多の844万9000円。最も少なかったのは70歳以上の173万円だった。このう
ち30歳代では貯蓄が718万円にとどまる一方、負債は780万円に達した。要するに
若さという赤字国債を発行しての借金体質だが、地価の下落で資産価値が保証されない
中、超低金利で借りやすいことから、住宅を初めて購入する1次取得者層が無理を承知で
買い求めていることが背景にある。1999年位の段階では、いづれ景気もよくなるだろ
うし、住宅減税もあるしといった見通しで住宅購入に向かった層が今後、産業構造の変化
の中で右肩上がりでないまでも安定的に所得増を維持できるかが問題となる。
 国家のお金の面で血流を担う金融においても、大きな変革が始まっている。昔のような
護送船団方式の金融は、太平洋戦争に負けた時と同じように、身の程を知らされるときを
迎えている。金融4大グループとあさひ、大和などの大手銀行16行の平成13年3月期
決算で、不良債権処理額が計4兆円を上回り、昨年11月の中間決算時の予想より1.5
倍以上に膨らんでいるようだ。16行は昨年3月期で総額4.5兆円を処理したが、2年
連続でほぼ同水準の処理となる。
 本業の業務純益は16行で総額3兆円にとどまるから、不良債権処理額を約1兆円下回
る。この結果、三和、東海、東洋信託のUFJグループとあさひ、大和、東京三菱の6行
が赤字決算への業績修正を発表している。
 合併で三井住友銀行となった旧住友は、最終黒字を確保しつつ、前回予想比57%増の
5千5百億円を処理した。旧さくらも、同20%増の2千6百億円程度を処理した。みず
ほフィナンシャルグループの第一勧業、富士、日本興業の3行は、当初予想の計4千3百
億円から6千5百億円程度に処理額を増やす方向だ。
 一方、UFJグループは三行で計1兆1,280億円の不良債権を処理し、計2,23
0億円の最終赤字を計上するほか、三菱東京フィナンシャル・グループも東京三菱など3
行で計7,410億円の処理を決めている。
 また、2千億円の不良債権処理額を3千百億円に上積みし、赤字決算に陥るあさひは海
外業務から撤退、抜本リストラを実施する計画だ。
 巨額処理にもかかわらず、銀行の不良債権残高は依然として増加傾向を示しており、
「最終処理」を進める過程で大きな膿も出ようし、経済の回復も遅れよう。
 ただ、押さえておかなければいけないことは、デフレ経済の中でいかに早く、我々のも
のの考え方を拡大から調和をベースとした構造改革をはかっていくかと云う点にある。そ
の中で、教育論、家庭、家、土地、住宅、税、福祉等の基本的人権に関わる問題を避けず
に考えていくということが必要である。政治は、そういった思考の上に成り立つものであ
って、地価が安定してくれないと景気も上がらないなどと云う、過去思考は何の生産性を
も涵養することがない。少なくとも、このデフレ傾向は相当の長期にわたって、日本経済
を支配するという見方が大切であり、それをいかに利用し、あなたのそして国の国際競争
力を高めるかということを考えることである。

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