行政が税金を食べ続けている

行政が税金を食べ続けている

負債額50億円以上の大型倒産が猛烈な勢いで増え続けている。日銀短観の発表では、
依然として景気は足踏み状態、2001年以降の企業経営は大変である。
基幹産業である車の販売が、バブルピーク水準の70%以下にもなり、24兆円という
車販売マーケットは縮小を続けている。これに対して、IT関連通信の売り上げが増え続
けている。5年後には車の販売額を超えるという予測もある。だから、皆、IT、ITと
騒いでいる。だが、対岸のアメリカでは、景気が来年、はっきりと減速期にはいる。米国
経済と深くリンクした日本はどうなるのか。みんなで、落ち着いてよく考えてみる必要が
ある。
国内生産の民間消費が伸びない中で、IT、電気等の特定分野の設備投資は順調であ
る。しかし、なんといってもGDPで一番大きな比重を占めるのが民間消費であるから、
この分野の状況を正確に把握していないと対応がおかしなことになる。
日本の景気の動向を左右する大都市圏勤労者人口の大半は、狭いラビットハウスを朝早
く出発して、電車にもまれ、職場について夜遅くまで働き、週末にお金を使って遊びに出
ていくのは、若いパラサイトシングル達だけである。こういった中で、家計消費の低迷が
続くのは当たり前のことで、有効にお金を使う分野がなくなってきているというのが現状
である。
2台目のレク車を購入したいといっても、税金は高いし、2台分駐車するスペースは今
の都市圏での住宅事情を考えると存在しない。そのような中で、携帯通信市場という、文
字通り軽薄で短小な消費市場が大きく広がったとしても、通信自身はものを生産するもの
ではない。物として後に残るものでないが故に、バーチャル的非現実空間の拡大を図って
くれたとしても、刹那的な泡のようなものであり、あまり人間の創造力を高めるものとも
言えず、こういう手段自身に人間が一所懸命になるのは感心しない。
持続的に人間が創造力を持って動ける分野には、文化、教養、芸術など独創性の濃い分
野があり、こういった方面への人間の執着は黙っていても進むものであるからほうってお
けばよい。だが、ほうってはならない分野がある。それが、公的分野、中でも特殊法人の
ありよう、それと陳腐な住宅土地政策がある。住宅ローン減税などというのは小手先論で
あって、本筋ではない。

★税金を食い続ける特殊法人
最近の新聞報道によると、採算の見込みのない事業を抱える特殊法人の中で日本道路公
団は23兆円に達する有利子負債が2021年度には34兆円に膨らむとのこと。その中
で赤字必至の未事業化区間が1,325キロメートルもあるそうだ。冗談じゃないといい
たい。関西国際空港会社は1期工事すら収支割れなのに2期工事が進行中。本州四国連絡
橋公団は料金収入で借入金の利払い費すら賄えない状況とか。
1990年以降の政治的空間期に特に無責任主義がひどくなってきている。無責任な官
僚主義が跋扈し、物言わぬ国民が現在のこの事態を招いている。世の中の青少年が暴れ、
児童虐待が増え続け、政治家も信頼を裏切る行為を繰り返すなど日常茶飯事化するのは当
然のことだ。
静岡県でも、2006年開港予定の静岡空港を約1200億円の費用をかけて建設中で
ある。佐賀空港同様、採算割れの赤字路線となることが目に見えているのにこれをストッ
プできないとしたら、県民の恥であると言える。西に名古屋空港があり、東に羽田空港が
ありという状況の中で、県の空港建設室の官僚が起案した、静岡国際空港をめざすという
考えは多分に我田引水的であり、県知事の見識、力量を問われると言う意味で鼎の軽重が
問われているといってもよい。
最近、小さな政府論が後退したせいか、中央、地方行政の官僚の力が増してきているの
は危険な兆候である。彼らの組織の中で、利権の絡む建設、公共、公益事業関連の部署
は、基本的に国、自治体のことを考えてものごとを最終判断することはない。いかに税金
を食うか、消化するかであり、事業の採算性についての講釈は都合のよいデータの並び替
えであたかもマジックのように議会を納得させる。官僚とはそういうものである。したが
って、国民、住民に課せられた責任は、長野の田中知事を送り込んだときのように、民主
サイドの知事を住民は送り込み、自治体の予算、人事を掌握していくことを行わなければ
ならない。一方、国政においては、今一度、政権を交代せしめ、憲法改正を試みるべき時
にきているといえる。国民にとっての憲法改正論議は、自衛隊の位置づけといったことよ
りも、行政の仕組みと行政長の権限の改正、なかんずく、大統領制もしくは首相公選制度
による強力な主権在民制度の確立にある。現行の主権在官を21世紀に持ち越したなら
ば、日本の国の終わりとなる。

★少子高齢化から住宅、土地問題まで
少子化問題は、育児と仕事の共働き負担が軽減されないかぎり解決は難しい。合計特殊
出生率(女性が一生に産む子どもの数)が1.34(99年)と世界有数の低出生率国に
なった理由は、育児・介護休業法の整備が後手に回っていることも一因だが、根本的なこ
とは、家族、家に対する捉え方と、住宅を建てるための有効的な土地政策の欠如、民間土
地不動産業者の拝金主義にある。
家族のありようについては、儒教風のいい面での礼儀作法の見直しを機に、結婚、子育
てを考えていくという認識を社会全体が持つことが肝要である。そして、低俗なTV番組
を廃止していくため、また真に夢のある番組を多くしていくための公益番組審査委員会を
民間の1000人委員会等の形でIT情報を駆使しながら行うなどの工夫をすることが考
えられる。われわれの知恵は、システムの作り方さえ正しく行えば、悪用されることはな
い。国民の油断がもとで、官僚依存の「由らしむべし、知らしむべからず」を定着させ、
官僚を、無責任でアンコントローラブルにしてしまった轍を踏んではならない。殆どの社
会問題はそのような、斬新な考え方を導入していけば解決可能である。ただ、そのために
は、いいとこどりのご都合主義で、他人に厳しく身内に甘い考えは全て払底してかからな
ければならない。
特に株価が50円を切ってしまった、ゼネコン関連の会社は自然淘汰させることが大切
である。日本におけるゼネコンの果たしてきた役割は、確かに過去においては大きく意味
があったことは認める。しかし、債務超過の会社を600万人の雇用が失われるからとい
うことで、不毛な輸血をし続け、生きながらえさすことができたとしても、それは、不自
然なことで、新しい再生の芽を摘むことになる。ゼネコン、不動産関係の会社に今求めら
れていることは、土地ルネッサンスの主導力の発揮ということである。それは一部、身を
切ることでもあるが、必ず、将来に自らの業界の繁栄にも関わってくることなのである。
土地は遠狭高価で、土地の値段が下がったとはいえ、大都市でも郊外の便利の良いとこ
ろは住宅地で一坪100万円はする。60坪200平米で6000万円もする。そんな高
い土地に、3000万円の家を造り1億円近くもお金をかけるという考えは、普通の常識
人であれば考えない。だから、家は売れ残り、ローンで無理して家を建てた破産者が出
る。競売が増える。競売物件をうまく処理して、土地住宅業者が小銭を稼いでもうけよう
とする。国が自治体が住宅土地政策で何かをするとしたら、公的土地の放出がある。その
場合、収益還元法に基づく価格設定を行うことである。そのことは土地市場の健全な市場
形成に役立つと同時に自治体の赤字財政の改善にも寄与することができるのである。ま
た、宅地建物取引税、ならびに取引報酬の切り下げも検討すべきである。安くすれば土地
は動く。
住宅都市公団などは、分譲住宅の売れ残りを安く民間に放出すればよいものを、一部居住
者の反対運動があるからといって、分譲をやめて賃貸に切り替えてしまった。しかも高い
家賃に変更したままでである。従って、入居者はそれでも入らないという現象が続いてい
るのである。要するに経営ではないのである。売れようが売れまいが、給料だけは頂くと
いう人口が、今どんどんこの国の公共セクターで増え続けている。この状況を変えないこ
とには、あと5年で日本は破産するというのは、どうやら間違いない方向になってきたよ
うだ。
あなたならどうしますか。これから。商売を辞めて国外脱出する人も出てくるかも知れ
ない。しかし、生まれ育った日本がどんなになっても、国民一人一人には何かができるも
のである。また、何かをすべきというのが正しい選択であろう。

●11月から12月の倒産企業(参考):
2000/12/12 日本森林工営株式会社 (ゴルフ場経営  東京都台東区)民事再生手続き開始を申請
2000/12/12 讃岐鉄工株式会社 (荷役運搬設備製造  香川県丸亀市)準自己破産を申請
2000/12/11 大協株式会社 (自動車部品製造 マツダの1次協力メーカー 広島県東広島市)特別清算を申請
2000/12/08 株式会社東札幌ゴルフ倶楽部 (ゴルフ場経営  北海道樺戸郡)破産宣告受ける
2000/12/06 株式会社シンコ-インクス (通信機器工事、電話レンタル  神奈川県横浜市西区)自己破産を申請
2000/11/29 大阪木材株式会社 (木材、建材加工卸  大阪府大阪市住之江区)民事再生手続き開始を申請
2000/11/27 東亜建設株式会社 (土木建築工事  愛知県名古屋市中川区)自己破産を申請
2000/11/27 吹田貿易株式会社 (輸入雑貨卸  京都府京都市中京区)銀行取引停止
2000/11/27 インターリース株式会社 (総合リース業  東京都文京区)特別清算を申請
2000/11/24 庄野澱粉株式会社 (コーンスターチ製造  三重県鈴鹿市)和議による再建を断念、自己破産を申請
2000/11/22 日昇観光株式会社 (ホテル経営  長崎県長崎市)民事再生手続き開始を申請
2000/11/21 横浜開発株式会社 (不動産業 旧・住専大口融資先 東京都渋谷区)特別清算開始決定受ける
2000/11/17 株式会社櫻之宮鉄工所 (鉄骨工事  大阪府大東市)民事再生手続き開始を申請
2000/11/16 株式会社朝日コーポレーション (オーディオ機器、通信機器製造販売  埼玉県川口市)特別清算を申請
2000/11/15 株式会社京都住宅 (建築工事  京都府京都市右京区)民事再生手続き開始を申請
2000/11/13 幸福カード株式会社 (クレジットカード業務、住宅ローン保証 旧・幸?銀行系カード会社 大阪府大阪市西区)民事再生手続き開始決定受ける
2000/11/13 和孝商事株式会社 (不動産賃貸  東京都中央区)破産宣告受ける
2000/11/10 藤原株式会社 (綿織物・ジーンズ卸  大阪府大阪市中央区)自己破産を申請
2000/11/10 鳴河株式会社 (愛知県トップの老舗呉服卸  愛知県名古屋市中区)破産宣告受ける
2000/11/09 荒庄鳴河株式会社 (老舗の呉服、和装品卸  東京都中央区)破産宣告受ける
2000/11/09 株式会社布谷 (  大阪府大阪市浪速区)
2000/11/09 矢田産業株式会社 (ステンレス鋼材専門商社  東京都江戸川区)破産宣告受ける
2000/11/09 株式会社トーベック (合板製造、販売  大阪府泉北郡)民事再生手続き開始を申請
2000/11/08 株式会社第一システムセンター (ソフトウエアの受託開発 旧・第一證券のグループ会社 東京都江東区)破産宣告受ける
2000/11/07 国土産業株式会社 (ゴルフ練習場経営、不動産賃貸  東京都中央区)特別清算開始決定受ける
2000/11/06 新大阪住宅建設株式会社 (宅地分譲、マンション販売  大阪府大阪市東淀川区)銀行取引停止
2000/11/06 株式会社花園ゴルフクラブ (ゴルフ場経営  埼玉県大里郡)特別清算開始決定を受ける
2000/11/02 赤井電機株式会社 (音響・映像機器製造 東証・大証・名証1部上場 東京都)民事再生手続き開始を申請
2000/11/01 川辺物産株式会社 (不動産販売、賃貸業 旧・住専、旧・兵庫銀行グループの大口融資先 大阪府大阪市西区)2回目不渡り
2000/11/01 東京マリン株式会社ほか2社 (レジャープール、フィットネスクラブ経営  東京都足立区)破産宣告受ける
2000/11/01 大阪レンタル株式会社 (建設機械レンタル  大阪府茨木市)民事再生手続き開始決定受ける
2000/11/01 株式会社美和建設 (不動産売買  東京都杉並区)破産宣告受ける
2000/11/01 堀之内土建株式会社 (解体工事、砕石販売  大阪府大阪市港区)事業停止
2000/11/01 株式会社ナガサキヤ (老舗の高級洋菓子メーカー 元大証2部・京証上場 京都府京都市中京区)会社更生法による再建を断念、自己破産申請へ

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