電気をためる 円盤や空気・水素用い新技術

朝日新聞から2015年10月25日05時00分
原発事故後の電力不足や地球温暖化への対策として再生可能エネルギーの導入が進んでいる。しかし、主力である太陽光発電風力発電は、どうしても気象条件に左右されてしまう。新しい蓄電技術で再エネの電気をためて有効活用しようという技術開発が進んでいる。

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山梨県のほぼ中央部にある米倉山太陽光発電所は、敷地面積12・5ヘクタール、出力1万キロワットのメガソーラーだ。ここに9月、電気をためる新しい蓄電設備「超電導フライホイール」がつながった。

フライホイール(弾み車)とは、コマのように回転軸に重い円盤を取り付け、高速回転を安定して続ける装置。余った電気でモーターを回して回転を加速し、電気が必要な時はその回転力で発電する。電気を運動エネルギーとしてためる原理だ。短い時間での電気の出し入れが得意で、何度でも充放電できる。

超電導リニアの技術を持つ鉄道総合技術研究所などが開発。高温超電導の軸受けで回転軸を浮かせて、摩擦によるエネルギーのロスをなくし、耐久性をあげた。出力300キロワット、蓄電容量100キロワット時。弾み車は約4トンもある。

温室効果ガスを出さない再エネの電気は最大限活用したい。ただ、風力や太陽光は風況や日照によって出力が秒・分単位で小刻みに変わる。送電網にそのまま大量に入り込むと、電気の周波数が乱れて停電に陥る恐れがある。そこで、いったん電気をためて、出力をなめらかにする「しわ取り」が必要になる。

米倉山の設備では、年度末まで送電網につないで実証試験を行う。鉄道総研の長嶋賢部長は「1日数百回の充放電が必要な『しわ取り』には、蓄電池より向いている」と話す。電車のブレーキで生まれる回生電力をためるのにも活用できるという。

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