不良債権処理に関して

不良債権処理に関して
 
 不良債権処理を巡っての迷走は、いつになったら終わるのだろうか。
 およそ政党の体をなしていない保守党でさえ、自信が参加している内閣を独裁政権と毒
づき、公明党は、与党間でよく話し合って(旧態依然とした根回し論)といい、自民党幹
部は不良債権問題など、景気が良くなれば存在しない話だとうそぶく始末。
 野党はこともあろうに竹中大臣の問責決議案の提出で一致という迷走ぶり。不良債権処
理をするなということではないだろうが、きわめて解りにくい永田町論理だ。与党なのか
野党なのかスタンスが明確でない政党群の乱立は政治のカオス以外の何ものでもない。
 唯一まともなのは、国民だけとも言えない。渦中の銀行頭取達の慇懃無礼なふてぶてし
さも問題だ。このデフレ時代に過酷なリストラの末、2期連続黒字達成の日産自動車の社
員平均給与は674万円である。これに対して、出来の悪い三井住友でさえ818万円、
銀行平均では、軒並み1,000万円を超えている。利益#1のトヨタでさえ794万円
だ、NECも780万円。こんな例はいくらでも上げられるが、銀行は非常識が通る世界
でもあるため、独裁といわれるくらいの政策を打たなければどうにもならないのである。
 酒を飲んでバスを運転する輩、親父狩りだと親のすねをかじる若年パラサイト族の横
行、テレビをオンすれば、アホなドタバタ番組の氾濫、あまりにも非生産的浪費が多すぎ
るが、これらと根本では同一のところでエリート集団といわれる銀行、官僚が動いてい
る。豊かさが生んだ性悪族の跋扈からくる結末といえば悲しい。
 利益の追求のためには何をしてもかまわないという風潮はいまだ矯正されていない。具
体例の一つとして、便利かどうかは知らないが、ケータイ使用の中学生が、画像のやりと
りで月額10万円もの利用料を平気で親に払わせ、親も何とも思っていないなどというの
は、親も親なら子も子、メーカーもメーカーだ。こんな調子で年末が来て年が明けるとし
たら、来年は未曾有の経済社会の混乱となることだろう。
 北朝鮮による日本人拉致問題にからんで、一時帰国しているご本人たちが家族達と永住
帰国した後、こんな日本と知ったなら落胆するのではないだろうか。それとも、経済的豊
かさに埋没してしまうだけなのか、いよいよ責任ある者は声を大にし、道を照らすという
責任を問われることになる。そういう意味で政権の責任は重大だ。
 日本の国の外交、経済、政治の貧困という問題は、基本的にエスタブリッシュメントで
ある自民党(所得とか支配非支配層の区分けで支持層の色分けができない)の分断が進ま
ないというところにある。小沢一郎はそれをやろうとして十分な方法論の吟味なしに行っ
たために失敗した。本人の力量の問題といってしまえばそれまでだが、より根元的には、
彼が首相公選論を否定した議員内閣制に固執しているところに問題がある。首相公選とい
うと、天皇制の位置づけ議論を避けることが出来なくなるため、大抵の体制派的議員は心
理的にリザーブしてしまうことになる。そこに守旧派的政治家の限界がある。
 現状の憲法の下で2大政党制は達成し得ないことは、戦後の歴史で証明されていること
で国民はもはや気づく必要がある。一時期、55年体制の崩壊で政界の構図が変わるかも
知れないという期待期があったが、今にしてみれば、根元は何も変わっていない。野党に
も、民主党の党首以下の幹部に、同様の問題点があり、友愛の精神はいいのだが、どこに
背骨が通っているのかが分からない状況では、国民が右往左右するだけだ。
 このような不毛の政治を延々と繰り返していくと、いよいよ体力を消耗し、2,3年の
内に日本は3流国家に凋落することになる。
 1999年3月末における国の貸借対照表(バランスシート)によると、国が保有する
資産、すなわち土地、建物などの固定資産や有価証券、貸付金などを合計した額はたった
658兆円だった。これに対し、国債や郵便貯金の残高など、国が支払いの義務を負う負
債は、公的年金の将来の支払額をすべて計上した場合で1435兆円に達している。負債
が資産を上回る債務超過額は、776兆円にのぼっている。(2000年10月6日報道)
 このような報道がなされてから、早くも2年経過。国の機構面、制度面で、具体的な政
策がとられたのか。殆どノーである。新聞をかざる話題は、すべてその場しのぎの事なか
れ、無責任のオンパレードだ。
 こんなニュースも出てきている。「政管健保、過去最大の4710億円の赤字 パート
の健保加入を拡大・厚労省検討」2002.10.20 
 「中小企業サラリーマンが加入している政府管掌健康保険の2001年度決算は471
0億円と過去最大の赤字だった。赤字は9年連続。企業のリストラなどの影響で保険料収
入が落ち込んだうえ、高齢者の医療費負担が増えたことが響いた。」ということだそうだ。
 「収入は前年度比1.8%増の7兆2217億円にとどまった。が、保険料を納める加
入者数とその平均月収がともに前年度を下回り保険料収入が落ち込んだことが響いた。一
方で支出は高齢者医療費を賄うために支払う拠出金が大幅に増えたため同6.1%増の7
兆6927億円。この結果、赤字額は前年度の約3倍に膨らんだ。医療費などの支払いに
備える積立金残高は同年度末時点に5071億円と前年度末に比べ1654億円減った。」
 だからパートの健保加入を拡大ということならば、まるで、素人の発想だ。こんなこと
で飯を食っている連中は、張りつけにする価値もないが、税金で養っている国民が何も文
句も言わない、マスコミも問題にしないのも実状だ。
  積立金>赤字額の構図が10年目にして積立金<赤字額ということだが、無い袖を振れ
ないから更に徴収するというのは、江戸時代の悪代官の発想だし、悪あがきを国民が許し
ておくのもいい加減にしないと問題だ。
 常識的に考えても、10年間全くの赤字であれば、その事業は完全破綻であるので、本
来、解散すべきである。しかし厚生労働省はパートタイム従業員の健康保険加入を増やす
などということしか考えられない。したがって、「政府管掌健康保険などの加入基準を2
004年度をメドに変更し、週20時間以上働いているか、年収65万円以上のパートに
加入を義務付ける、これによってパートを雇用する企業の保険料負担が重くなるほか、配
偶者がパートで働くサラリーマン世帯の多くは負担増となる。」ということになる。保険
料収入を増やし、悪化した医療保険財政を安定化するというねらいだが、少子化し、経済
成長の止まった現在だからこそ、それに見合ったシステムに変えるのが先決で、規模を縮
小するか、解散するかのどちらかが理にかなっているはずだ。そうでないと永遠に官吏の
生活保護のために国民が肩代わりをすることになる。成績の悪い稼ぎのない官吏は民間に
払い下げるのが経済原則。働かざる者食うべからずとは昔よく使われたが、現在は死語に
なってしまっているものの、その意味を今一度、問い直すべきだ。
  現状では、一事が万事、発想の貧困さから行政改革は全く進まない。むしろ行政機構は
焼け太りの体をなしている。格好ばかりで実行力を伴わない政府。これら一連の究極の問
題点は何か。理由は読者の方の心の底では分かっている。日本の国体の変革を行う強いリ
ーダーシップを持った宰相が欠落しているということだ。言葉を換えると、近代革命を起
こすエネルギーを国民が欠いているということだ。無知で、刹那的、自己中で他人との連
帯意識がない、隣に住んでいる人が何をして人なのかも分からない。そういったことの当
然の帰結である。
 リーダーと目されている政治家・銀行家が、景気が良くなれば今の問題はすべて解決す
ると考えているのは、全くの幻想であることに一般国民は気づいているはずだ。ここまで
くれば、解決法はただ一つ、憲法改正と、それに伴う、首相公選もしくは大統領制という
ことになる。
                                 (つづく)

カテゴリー: 未分類, 金融・証券 パーマリンク

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