郵政民営化と国政選挙

郵政民営化と国政選挙

9月1日の読売新聞によると、郵貯貯金者の総数は計1億2511万人と、日本の人口
とほぼ同じ。郵貯の預け入れ額の内、900万円超が640万人、違法な1000万超が
198万人とあります。国民年金不払い者の逆バージョンです。儲かればなんでも有りの
観です。
「900万円超~1000万円以下」を預ける“高額”貯金者は442万人にのぼり、
預入金額の合計は205兆円で郵貯残高の5分の1を占めているそうです。
しかし67%にあたる8399万人が100万円以下の預け入れで、8割は300万円
以下の貯金者で、すべての貯金者の平均預入金額は164万円。
一方、日本銀行がまとめた今年3月末の国内の民間銀行の個人預金者数は「300万円
未満」が全体の約97%を占めており、高額貯金者の割合は郵貯の方が民間銀行より高い
といえます。
郵貯に700万円超を預けている貯金者は1076万人に達し、貯金額の合計は全体の
半分近い99兆円ある。このうち限度額を超す違法貯金者の総貯金額は21兆7572億
円で、超過分だけで約1兆9500億円に達しているそうです。
郵貯残高の総額205兆円は4大銀行グループの総額に匹敵する額を保っている。簡保
の150兆円も、性格は保険だが貯蓄性の強い預金とすれば、合計で350兆円となる。
衆院選で民主党は、郵貯簡保の廃止もしくは郵貯の規模縮小を主張し、「限度額を1人
あたり1000万円から、段階的に700万円、500万円に引き下げる」としている。
計算上は仮に700万円に引き下げて約24兆円、500万円に引き下げて約50兆円が
減ることになる。減ったところで、「たいしたこと無い」と考えれば、廃止の方が理屈は
通ることになる。
郵便貯金の内、およそ70兆円が国債購入に振り向けられています(残りは地方の公債
とかに)。これが財投を通じて、特殊法人への流れに向かっています。そのあとの乱脈運
用については、皆様方のご存知のとおりです。
1986年の中曽根内閣の頃、国債の発行残高は137兆円ありました。GDPは32
7兆円(国家歳入38兆円)、
1998年の小渕内閣の頃、国債の発行残高は257兆円ありました。GDPは500
兆円(国家歳入56兆円)、
現在は国債の発行残高540兆円、GDP520兆円(国家歳入41兆円)ということ
で、国債発行のバランスが大きく崩れています。国家予算81兆円の半分は借金です。
地方債も入れた国の債務は1000兆円を超えました。
だからこそ、政府&官僚組織は350兆のお金を何とか利用してやろうと考えるのでし
ょう。
問題は、民営化で民業を圧迫する規模の金融機関が誕生することではないでしょうか。
独禁法上の問題が議論されないのはどうしてでしょうか。一旦民営化されれば、預金制限
など、難しくなりますので、郵貯・簡保は廃止した方が、健全な金融競争という意味で理
があるのではないでしょうか。廃止すれば、民間の金融機関に資金がシフトし、よりシビ
アな運用を考え、金融機関の国際競争力も高まります。
郵政民営化によって、法人税・固定資産税で5000億円の税収が確保できる、民にで
きることは民間にというのであれば、何も居抜きで民営化するだけが選択ではないと思い
ます。郵政民営化すれば、全てかが解決するような、錯覚を国民に抱かせるのは大罪では
ないでしょうか。少数意見に属するでしょうが、個人的には郵貯簡保は廃止・国民年金も
廃止か統合論者として、政治の動きを見ております。民間にできることは民間にというこ
とは正しい考えだと思いますが、従来、民営化の名の下に看板のすげ替えを繰り返してき
た日本の政治は、既存の利権&しがらみの集団がシステムを考える限り、罪人が責任をと
らずに更なる大罪を犯してきたに等しいからです。自民党が政権を取っても、民主党が政
権を取っても、国策に大きな変化はないと思いますが、違う点が一つあるとすれば、旧弊
を打破する出発点になるということだと考えています。
民主党は、今回の選挙争点を、健全な国家財政と福祉年金の確保に絞っています。党内
が左から右の混交所帯で頼りなさそうという感じは否めませんが、戦後60年も経って、
まだ自民党という考え方はやめるときに来ているでしょう。アメリカ流の2大政党制を試
してみる良い機会と思うのですが。皆様、どのように思われますか。
http://www.hyogo-ishirenmei.jp/news/2003_07-01.html   からの抜粋ですが、
日本の国家予算は一般会計・特別会計合計で2003年度予算べ-スで232・6兆円に上
り、社会保障給付や義務教育負担として国民に直接還元されているのはこのうちの60・4
兆円にすぎなく、残りは国債などの債務償還、地方交付税交付金、国家公務員の人件費や
経費などに使われ、歳出合計の7%にあたる15・3兆円は官僚の天下り先の特殊法人、独
立行政法人、公益団体に補助金として流出しているそうです。
一般に日本の国家予算は80兆円程度と認識されているが、これは一般会計に限った話。
一般会計の数倍に上る金が特別会計にあり、その一部が官僚の天下り先となる特殊法人な
どへ補助金として流れています。都市基盤公団などは潰すべきですが、看板のすげ替えで
生き残っています。補助金をカットし、国家公務員の人件費と経費も民間企業のリストラ
並みにカットすれば、歳出を12・5兆円削減できる可能性があると指摘しています。
明細は、民間企業のリストラを参考に
(1)特殊法人や独立行政法人へ流れていると確定できる補助金等3・1兆円を廃止
(2)自治体や公益団体などへ間接的に流れる補助金12・3兆円を50%カット
(3)国家公務員の人件費7・6兆円を5%カット
(4)国家公務員の経費・施設費5・8兆円を50%カット
で12・5兆円削減できると指摘しています。
一般会計の数倍規模の予算が 事実上ブラックボックスになっています。
たとえば 自動車関連の諸税を財源とする道路整備特別会計は国土交通省が仕切り、自民
党道路族がその資金をバックに道路行政に大きな影響力を行使してきました。
公的年金についても 厚生年金特別会計 国民年金特別会計は厚生労働省が仕切ってお
り、国民の保険料などを財源に全国に保養所を造り 巨額の赤字を生んできました。国民
の財源を食いつぶして 天下りの受け皿を作ってきたのです。
ここ数年、各特別会計の見直しが叫ばれているものの 掛け声だけでほとんど進んでい
ないのが現状です。
数字で見る限り、小さな政府を声高に叫べるだけ叫んでいる小泉内閣は 実のところこ
こ数年小さな政府に向かって前進するどころか後退させているように思えてなりません。

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